◆ワットポーとワットパークナム◆
王宮の観光を終え、次の目的地のワットポーまで徒歩で20分。


回り終えて時刻は夕方5時過ぎ。
夜7時からはタイ古式マッサージを受けるので、あまり時間がないが、急いでワットパークナムへ向かう。
暑さで疲れ切っていたし、時間もなかったので、ここでやっとタクシーを利用した。
やはりぼったくられた。
メーターは使用してくれず、値段交渉から会話が始まる。
疲れ切っていたため、うだうだ値切る気にもなれず、向こうの言い値で乗ってしまった。
料金はちなみに300バーツ。
後からGRABで距離と料金を調べると、メーターだと、110バーツで行けるほどの距離だった。
15分ほどでワットパークナムに到着。
日本人がかなり来るようで、日本語で張り紙がされていた。
観光ブックにインスタ映えする観光地として載せられているからだろうか。

ドーム型の円形の天井に、蛍光塗料のようなもので、絵が描かれている。
部屋の中には、確かに日本人ばかりだ。
一通り観光を終え、帰ろうとワットパークナムを出た。
最寄り駅までは通常、モーターサイ(タクシーのバイク版。バイクの後ろに乗せてもらって移動する。タイでは通常の交通手段の一つのようだ。)で向かうようだが、ケチって歩いていくことに。
これがまずかった。
時刻は18時前。
ケータイでグーグルマップを起動して、駅まで向かうも、中々たどり着かない。
それどころか、どんどん住宅地の裏路地に迷い込んでいっているようだ。
途中、何匹か野犬がうろついており、そのうちの2匹が近づいてきた。
中型犬ほどの大きさで、片方は口輪をされていた。
え、、、絶対噛まれるやつやん・・・
しばらく1メートルほど距離を開けて着いてこられた。
走っては追いかけられる、と思い、冷静に早歩きでひたすら逃げる。
それでさらに迷ってしまった。
逃げ続けて車の後ろを通ろうとすると、今度は正面から犬が、吠えながら飛び出してきた。
ああ、もうダメや、襲われる・・・
と、思った瞬間、飼い主らしきおばあちゃんが出てきて、犬を追い払ってくれた。
ほっとしたのもつかの間、おばあちゃんが、もの凄い剣幕で怒り出した。
拙い英語のようで、あまり意味が分からなかったが、どうやらこういうことを言ってたようだ。
「こんなこところを通るんじゃないよ!犬に噛まれても責任持てないよ!どうしてこんな所を一人で歩いてるんだい!」
歩き疲れていたのと、迷った上に犬に追いかけられた恐怖とで泣きそうだった。
目の前には、ものすごい剣幕でまくしたてるおばあちゃん。
マッサージの時間も迫っていて、時間がないのに帰り道が分からない。
怒り続けるおばあちゃんに謝って、観光帰りに道に迷ってしまったことを、簡単な英語で何とか伝えた。
すると、おばあちゃんは哀れんでくれたのか、急に優しくなって私の背をさすり、近くの駅までの行き方を一生懸命に教えてくれた。
お互いに、カタコトの英語しか話せない。
でも、何とか理解して、教えてもらった通りに道を進んだ。
すると、裏路地から脱出し、大通りに出ることができた。
そのままおばあちゃんの教えてくれた道を進めばいいものを、早く帰りたくて、またマップを起動し違う道を進んでしまった。
そして案の定また迷った。
途中、交通整理をしていた警察官に道を聞くも、英語が全く話せないようで、タイ語でずっと話され何もわからない。
仕方なく、そのまま道なりに進み、高架下のマーケットのような場所にたどり着いた。
途方に暮れてそのマーケットをうろついていると、10代くらいの女の子が声をかけてきてくれた。
困っている様子が伝わったようだ。
道に迷ったので、最寄り駅までの行き方を教えてほしい、と何とか英語で伝えた。
彼女は、英語と中国語が堪能なようだった。(最初、中国人に間違われて、中国語で話しかけられた。)
私の拙い英語が伝わり、駅への行き方を教えてくれた。
「駅は歩くと遠いから、モーターサイに乗るほうがいいよ、近くに乗り場があるから、私が話をつけてあげる。」
そういって、モーターサイ乗り場まで連れて行ってくれた。
5分ほどでモーターサイが到着。
目的地を告げて、値段交渉まで彼女がしてくれた。
モーターサイに乗り、無事に駅に到着。
6時45分にホテルのある駅まで帰り着いた。
マッサージ店はそこから歩いて5分ほどなので、コンビニで今晩の御飯を調達し、そのままホテルには戻らず、マッサージ店に向かった。
タイ古式マッサージはかなりアクロバットなもので、体のあちこちがバキバキ鳴った。
しかし、暑い中を1日歩き通して疲れた体には心地よく、大満足でホテルに帰り、夕食を食べた。
夕食を食べながら道に迷った時のことを思い出した。
大人になって久しぶりに恐怖を感じ、人の優しさに触れた。
おばあちゃんにも、女の子にも、ほんっとにお世話になったのに、英語が話せないせいでサンキューしか言えないのがとてももどかしく、悲しかった。
もっと普通に英語を話せるようになりたいなあ。と、しみじみと思いながら、帰国準備をして、眠りについた。
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